DisplayPort 2.1とは?HDMI 2.1/DP 1.4 比較とおすすめケーブル完全ガイド【2025年最新版

「4K120Hz はもう当たり前、8K や 540Hz の世界へ――」そんな次世代映像体験を支える鍵が DisplayPort 2.1となります。

最大 80Gbps(UHBR20)という膨大な帯域を武器に、RTX 50 シリーズや次世代 Radeon が 4K240Hz/8K120Hz をネイティブ表示できるようになりました。

本記事では DP2.1 の仕組み・HDMI 2.1/DP 1.4 との違い・対応 GPU/モニター早見表・おすすめケーブル までを一気に解説していきます。ケーブル1本で性能が変わる世界へようこそ。

目次

DisplayPort 2.1とは?進化のポイント

帯域が桁違い

  • UHBR20(最大80Gbps)—従来 DP 1.4 の HBR3(32.4Gbps)の約 2.5 倍。
  • UHBR13.5(54Gbps)/UHBR10(40Gbps) と階層化され、ケーブル品質で段階的に対応。

1-2 圧縮技術 DSC 1.2a を前提

  • 4:2:2/4:2:0 に頼らず DSC1.2a を使用して**“無視できる圧縮率”**で 8K120Hz/HDR10 を実現。
  • 伝送遅延は 1/100,000 秒レベルで、eスポーツ用途でも問題なし。

USB4/Thunderbolt 5 との親和性

  • DP2.1 Alt Mode は USB4 v2(80Gbps双方向) と共通PHYを使用。TB5 ドック一体型モニターが発売され始めており、ケーブル1本で映像+40Gbpsデータ+240W PD を同時伝送できる。

要点:帯域・効率・拡張性の三拍子が揃い、“8K ゲーム/500Hz+ eスポーツ”時代に HDMI 2.1 を超える本命規格が DP 2.1 である。

DP 2.1 vs DP 1.4 vs HDMI 2.1:スペック比較表

項目DisplayPort 2.1DisplayPort 1.4HDMI 2.1 (2.1a FRL)
最大有効帯域80Gbps(UHBR20)32.4Gbps(HBR3)48Gbps(FRL 12G×4)
コネクタ形状DPフル/USB-C AltDPフル/Mini DPHDMI Type-A
非圧縮解像度8K60Hz / 4K240Hz / 5K360Hz4K120Hz / 8K30Hz8K60Hz / 4K144Hz
DSC使用時8K120Hz / 4K480Hz / 10K60Hz8K60Hz / 4K240Hz10K120Hz / 4K240Hz
VRR (可変リフレッシュ)30~540Hz30~240Hz24~240Hz
HDR規格HDR10+ / DCI-P3 100%HDR10HDR10 / Dolby Vision
オーディオリターンeARC相当(USB4経由)なしeARC
ケーブル長目安UHBR20: 1.0m / UHBR13.5: 2m / UHBR10: 3mHBR3: 3m48Gbps: 2m (光: 10m+)

表のポイント:HDMI 2.1 は帯域こそ 48Gbps だが、クロック効率が低く“実効 42Gbps”前後。DP2.1 UHBR20 はノイズマージン確保のため公称 80Gbps でも 実効 77.4Gbps を確保しており、8K120Hz でも色深度 10bit/HDR10+ をフルサポートできる。

対応デバイス早見表(2025年7月時点)

GPU/APU

ベンダーシリーズDP 2.1モード備考
NVIDIAGeForce RTX 50xxUHBR13.5RTX5090 はUHBR20解禁FW予定
AMDRadeon RX 7900/8900 シリーズUHBR13.5(Navi3x)Pro W7800 はUHBR20
IntelArc BattlemageUHBR10モバイル限定

3-2 モニター

サイズリフレッシュ代表モデルDP2.1実装
32″ 4K 240Hz240HzASUS ROG Swift PG32UCDPUHBR13.5
27″ QHD 540Hz540HzDell Alienware AW2725DFUHBR10
55″ 8K 120Hz120HzTCL X955 MiniLEDUHBR20 + DSC
45″ 5K 165Hz 超ワイド165HzLG UltraGear 45WQHDUHBR10

メモ:32型 4K240 の “UHD eSports” や QHD 540Hz モデルは DP 2.1 ケーブル必須。RTX 40 世代でも動作はするが DP1.4 DSC では帯域ぎりぎりで 10bit/HDR が切られるケースがある。


おすすめDP 2.1ケーブル5選

製品帯域対応長さ特徴
Club3D CAC-2069UHBR20 80Gbps1.0mDP認証取得第1号、RTX50公式検証済み
VESA Certified UHBR13.5 Cable (Accell)UHBR13.5 54Gbps2.0m2m で4K240/8K60確実、柔軟PVC
Cable Matters DP 2.1 FiberUHBR205.0m (光)AOC光ファイバタイプ、8K120 長距離配線
Anker NitroSync DP80UHBR201.5m38AWG銅+亜鉛合金シェル、低ノイズ
UGREEN DP 2.1 Right-AngleUHBR103.0mL字コネクタで壁掛けPCに便利

ケーブル選びのコツ

  1. 長さは短く:UHBR20 対応は現状 1m が上限。2m 以上なら UHBR13.5 か光ケーブルを選択。
  2. VESA 認証ロゴ:DP 2.1 ケーブルは VESA の認証シールで帯域クラスが明示。パッケージ裏を必ず確認。
  3. DSC 非対応環境:古いモニターやキャプボの場合、非圧縮でしか映らないので RTX 50+UHBR20 ケーブルに統一しておくと安心。

よくある質問(FAQ)

HDMI 2.1 ケーブルで DP 2.1 代用できる?

できません。物理層/プロトコルが異なり相互変換にはアクティブコンバータが必要。必ず DP 2.1 対応ケーブルを用意してください。

DP 2.1 Alt Mode over USB-C は同じ性能?

帯域は同じですが給電やデータ伝送を共有するため実効映像帯域は 40–54Gbps 程度に制限される場合があります。フル 80Gbps を必要とする 8K120Hz はフルサイズ DP 端子推奨。

古い DP 1.2 モニターに繋ぐとどうなる?

ケーブルが DP2.1 でも GPU/モニターが DP1.2 なら HBR2(21.6Gbps)にフォールバック。相互下位互換なので映像は問題なく表示されます。

ケーブルが原因でブラックアウトが起きる?

UHBR20 帯域はシビアで、粗悪ケーブルでは 4K240Hz で映像が消えることがあります。症状が出たら短い or 認証済みケーブルへ交換が最短解決です。

まとめ:買い替え&配線のベストプラクティス

  • 4K240 / 8K120 / 500Hz 超 を狙うなら GPU・モニター・ケーブルすべて DP 2.1 で統一。ボトルネックが1つでもあると真価を発揮できない。
  • 長さは最短優先:UHBR20 を活かすなら 1m。PCとモニターの距離がある場合は USB4 ドック+光ケーブルを検討。
  • HDMI 2.1 併用派はプロファイル理解を:HDR10+/VRR は両規格対応だが、帯域効率・リフレッシュ上限で DP が有利。ゲーム機(PS5/Xbox)用途を除き DP 主軸がベター。

結論:DisplayPort 2.1 は 2025 年の“映像配線最終回答”。RTX 50 世代と 4K240/QHD540Hz モニターの組み合わせなら、まずは 認証取得 UHBR20 ケーブル 1m を一本入手し、その性能を最大限引き出そう。

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