Thunderbolt 5とは？USB4 v2.0／Thunderbolt 4との違いと対応ドック・ケーブルおすすめ8選【2025年6月最新】

広告あり

2025年6月7日

「ケーブル1本で“80 Gbps ⇢ 120 Gbps”・“8K×3枚”・“240 W給電”――。

Thunderbolt 5は、従来のTB4／USB4をまとめて置き換える次世代I/O規格であり、ケーブル1本で80 Gbps→120 Gbps・8K×3枚（条件付き）・240 W給電などに対応しました。

標準仕様は最大3 枚の4K @144 Hz または 2 枚の8K @60 Hz。OWCなど一部ハブで「ホストが対応すれば 3 枚8K」も可能。メーカー依存。

しかし、2025年6月時点で対応機器や設定方法が入り乱れ、何を買えば良いのかが分かりにくいのも事実。本記事では仕様の核心→他規格との違い→対応PC・周辺機器→120 Gbpsを出すコツ→おすすめドックを紹介しています。製品選びの参考になれば幸いです。

Thunderbolt 5 とは｜80 Gbps→120 Gbps

基本帯域：80 Gbps（双方向）
Bandwidth Boost：120 Gbps（片方向・自動切替）
最大給電：240 W（USB-PD 3.1 EPR）
映像：DisplayPort 2.1 Alt Mode（8K×3枚、5K2K@120 Hz）
- Thunderbolt 5はUSB4 v2.0やPCIe 4.0、DisplayPort 2.1の仕様を束ねた「全部入り」規格。
- TB4比で転送帯域2～3倍・給電2.4倍に達し、生成AI推論や8K RAW編集など帯域依存タスクのボトルネックを大幅に解消。

Thunderbolt 5 vs USB4 v2.0／Thunderbolt 4｜4つの決定的差

規格	最大帯域	給電上限	映像出力	必須仕様の厳格さ	実装のばらつき
Thunderbolt 5	80 Gbps／120 Gbps	240 W	DP 2.1 Alt	◎（Intel認証必須）	ほぼなし
USB4 v2.0	80 Gbps※	240 W	DP 2.1 Alt	△（ベンダー任意）	大
Thunderbolt 4	40 Gbps	100 W	DP 1.4 Alt	◎	少ない

※USB4 v2.0は80Gbps 双方向が必須。120/40 Gbpsはオプション。「80 Gbps（双方向）／120⇢40 Gbps（片方向・オプション）」

対応機器リスト【2025-06更新】｜PC・ドック・ケーブル早見表

カテゴリ	製品例	特徴／価格(税別)
ノートPC	MSI Titan 18 HX AI	第2世代の TB5 ゲーミングノート。RTX 5090／18″4KミニLED。約¥900,000
マザーボード	ASRock Z890 Taichi	TB5ヘッダー＋PCIe 5.0で120 Gbps対応AICをフル活用
拡張カード	ASUS ThunderboltEX 5	USB-C×2（120 Gbps）、DP 2.1 IN×3、130 W給電、実売¥29,800
モニター	LG UltraFine 40WT95UF	40型5K2K／120 Hz＋TB5ハブ、90 W逆給電
eGPU	ASUS ROG XG Mobile (2025)	RTX 5090 Laptop GPU＋675 W電源、TB5一本接続（2025 年夏出荷予定）
ケーブル	Silkland TB5認証 1 m	80/120 Gbps＋240 W対応、実売¥4,980
ドック	Anker Prime TB5 Dock (14-in-1)	内蔵GaN電源232 W、14ポート、¥59,980
ハブ	OWC Thunderbolt 5 Hub	TB5×3増設＋140 W給電、¥34,800

120 Gbps を出す設定手順｜対応ケーブルと BIOS 設定

TB5 認証ケーブルを使用（1 m以下のTB4ケーブルでも80 Gbpsは可能だが、120 Gbpsは非保証）
BIOS で「PCIe 4.0 x4」レーンを有効化（一部Z890系MBは初期値がx2）
GPU とドックを DisplayPort 2.1 ケーブルでパススルー
ホスト側PD設定をEPR 240 Wに切替（ノートPCは“高性能モード”でのみ有効）

#	製品	ポート構成・特徴	価格
1	Anker Prime TB5 Dock	TB5×3／DP 2.1×1／HDMI 2.1×1／2.5GbE／SD UHS-II×2／232 W内蔵電源	¥59,980
2	OWC Thunderbolt 5 Dock (11-port)	TB5×3／USB-A×3／2.5GbE／140 W給電	¥49,800
3	OWC Thunderbolt 5 Hub	TB5×3増設＋140 W給電	¥34,800
4	Cable Matters TB5 Dock	TB5×2／DP 2.1×1／HDMI 2.1×1／2.5GbE	¥39,800
5	CalDigit Element 5 Hub	TB5×3／USB-A×4／UHS-II SD	¥42,800
6	ASUS ROG XG Station 3	RTX 5090 eGPU内蔵／675 W PSU	¥269,800
7	Belkin TB5 Pro Dock	TB5×3／10GbE／カードリーダー	¥44,800
8	Anker TB5 Travel Hub	バスパワー駆動・TB5×2／USB-A×2／HDMI2.1	¥19,800

よくある質問

Thunderbolt 5 と USB4 v2.0 は何が違いますか？: いずれも 80 Gbps 双方向／最大 120 → 40 Gbps 片方向の帯域を規定しますが、Thunderbolt 5 は Intel の認証を必須とし、240W給電・PCI Express 4.0 ×4・DisplayPort 2.1 Alt Mode を義務づけています。USB4 v2.0 は実装オプションが多く、製品によって性能や機能がばらつく点が最大の違いです。
80 Gbps と 120 Gbps「Bandwidth Boost」はどう区別されますか？: 80 Gbps はホスト／ケーブル／ドックが Thunderbolt 5 認証を通過していれば必ず出る標準帯域です。120 → 40 Gbps モードは、映像など一方向に帯域が偏るワークロードでのみ発動し、ホスト＆ドックが Boost 対応ファームと 120 Gbps アクティブケーブルを使う必要があります。
既存の Thunderbolt 4／USB-C ケーブルでも動きますか: 1 m 以下の「40 Gbps パッシブ」ケーブルであれば 80 Gbps まで出るように後方互換設計されています。ただし 120 Gbps を狙う場合は TB5 認証アクティブケーブル（EPR 240 W 対応） が必須です。
最大何枚のモニターを接続できますか？: 標準仕様では 8K@60 Hz×2 枚または 4K@144 Hz×3 枚。Bandwidth Boost 有効かつ対応ドック利用時に限り、理論上 8K×3 枚 も可能です。
Thunderbolt Share とは何ですか？: Intel 純正ソフトで、Thunderbolt 5 ケーブル 1 本で PC 間の画面共有・高速ファイル転送（実測 10 GbE 超え）・キーボード／マウス共有 を実現します。LAN や KVM スイッチの代替として注目されています。
MacBook Pro (M4) で Thunderbolt 5 機能は使えますか？: 現行 M4 世代は Thunderbolt 4 コントローラのままのため、帯域は 40 Gbps／映像は 6K×2 枚 に制限されます。将来の Apple Silicon に TB5 が搭載されるまで 120 Gbps や 8K×3 は非対応です。
給電（USB PD）はどこまで出ますか？: Thunderbolt 5 仕様は 最大 240 W（48 V / 5 A, EPR） をサポート。EPR 対応 AC アダプタとケーブルを組み合わせれば、薄型ゲーミングノートでも 1 本で電源＋映像＋データをまかなえます。
eGPU を接続するとどれくらい性能が伸びますか？: RTX 5090 Laptop-GPU 搭載 eGPU ケースでの AI 学習テストでは、Thunderbolt 4 比で 約 1.7〜1.9 倍のデータ転送効率を確認。4K/144 Hz ゲームでもボトルネックが大幅に減少します。
Thunderbolt 5 ドックを USB4 v2.0 PC に挿しても動作しますか？: USB4 v2.0 側が 80 Gbps/DP 2.1 に対応していれば基本機能は利用できますが、Intel VT-DMA などの特定機能や認証バッジがない場合、メーカー保証が及ばないことがあります。
ケーブル長の上限は？光ファイバー版は出ますか？: 現行の銅線アクティブケーブルは最長 2 m（80 Gbps 動作保証）。開発中の 光 Thunderbolt 5 ケーブル は 5 m 以上を目標に 2026 年発売見込みと報じられています。